気まぐれタンヒット

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ドラマ版わたしを離さないで1話目の感想


f:id:shitashito:20160117112803j:imageこの物語進行では伊藤歩演じる新人教師が主人公なのでは、、、と思わせる内容であったが、終いでの語りによって綾瀬はるかが主人公なのを思い出した。NHKやったら伊藤歩を主人公にしそうである。

隔離された施設、特殊な環境で狂った状況を醸し出すのに甲本雅裕が扮する教師一人でもう充分な演技であり、麻生祐未がそのふりかけのようでもある。しかしこの世界でいう外からやってきた伊藤歩が視聴者とできる限り近い目線で介入してくることによって、築き上げた虚構なるこの物語がただの善悪の流れに乗ってしまいそうで不安だ。こんなの考えたやつが悪いでしょってなる。当然に視聴者もこんなことやっている大人たち許さんってなるでしょう。まだ第1話ですのでここから流れがどうなるかわかりませんが。
原作が施設での、なんでもない、でも個人にとっては人格形成にとても影響があった出来事を振り返る構成なので綾瀬はるかの登場が少ないのは仕方ないとは思いつつも、わたしはもう中盤まで伊藤歩が綺麗なのでもう主人公でいいと思った。好みが多分に入ってはいるが伊藤歩が輝いている。
思うのはこの新人教師、あまりにここでやっていることを知らなすぎるのではないか。あの先生が話し合う場面でやる討論はそれ採用面接か赴任前にやろうや? って内容だった。いえいえそれはドラマですから教師たちの中にも葛藤があるとの描写を差し込まないと、あれですよね。演出でよくみる、場面が切り替わってお前らその話その場所に来てその机に座るまでに何時間かあったのになんのきっかけで前の場所でしていた話の流れを引き継いどるんやってのに突っ込むぐらい野暮なのでしょうか。とりあえず新人教師も彼らがどういう運命にあるのかを知っているようなので疑問を抱いているのは育て方の良い悪いになる。その微妙な立ち位置。過剰に施設でやっていることに反対しようとすると、大前提とされているこういう施設でこういう子達を育てることの是非には触れないんだ? みたいなのに意識がいってしまう。でも、架空でこういう世界がもしあったら彼らはどう思いどう行動するのかそしてそれを見た我らは自分の何と相対化して何を感じるのかの実験みたいなものであって、倫理観は顔を出さないで頂きたい。そこらへんの距離感というのをうまくディーンフジオカみたいにコンチュロールして欲しいなと思いつつ、第2話を待ちましょうか。
ひとまずはここまで